「あなたのためのクリスマス」  01.12.23  ルカ2:1〜20

 <あなたがたのために救い主がお生まれになった。この方こそ主メシアである>。
 この言葉は何度でも繰り返し聞くべき言葉です。あなたがたのため、そして他ならない
「あなたのために」と、今年も語りかけられています。
 「あなた方」の中に含まれている自分を見出さなければ、真のクリスマスとはなりません。

 「あなた方」の中に自分を見出した最初の人は、羊飼いたちでした。当時の羊飼いは、
のどかな仕事というよりも、良くない人たちという烙印を押されていた仕事でした。
夜も仕事をしなければならず家族を守れない。羊に他人の土地の草を食べさせる。
そんなことから、差別的な扱いをされたようです。
 彼らは、いつもビクビク生きていたわけではありませんが、やはりどこかに負い目が
あったのでしょう。天の栄光に照らされたときに、彼らは恐れました。神さまの前に胸を張って
立つ事は出来なかったのです。
 しかしながら、天使は、胸を張れず負い目を抱える羊飼いに「あなたがたのために救い主が
お生まれになった」とはっきり宣言したのです。

 神の光は、犯罪者を照らし出すサーチライトというよりも、賞の受賞者を照らすスポットライトの
ように幸いを告げる光です。羊飼いはそんな光に包まれました。彼らは思ったに違いありません。
「何かの間違いでしょう。立派な人たちが町にはたくさんいます。どうして自分のようなものが…。」
 しかし、賞の受賞者がどんなに信じられないと思ったとしても、賞を得たことにかわりはありません。
あなたの救い主がお生まれになったという事実は変わりません。

 <あなたがたのために救い主がお生まれになった。>。
 この御言葉は、私たちの疑いや思い込み以上に確かなことです。
わたしたちは自分を
みれば見るほど、神にふさわしくない姿に気付きいやになりますが、救い主は、足りないところを補い、
ふさわしくないところを取り除く方です。

 自分の足りなさよりも、自分の救い主を信じることへとクリスマスは招いてくれます。